『サクッとわかる ビジネス教養 地政学』を読んだので簡単にレビュー。
どんな本?
ビジネスマン向けに地政学の基礎を紹介する本です。
第1章で基本的な地政学の概念を6つ紹介した後、各章で日本・アメリカ・中国・ロシアなどの大国の地政学を学んでいきます。
読むメリット
地政学の面白さが知れる
この本のおかげで、地政学の面白さに気づきました。
本書には、シーパワーやランドパワーなど知的好奇心を刺激する用語がたくさんです。
また、それだけでなく、「なぜ中国は領土主張をするのだろう?」「どうしてアメリカは沖縄に固執するのだろう?」など調べるのが面倒で放置しがちな疑問について、地政学の知見から丁寧に解説をしてくれます。
ビジュアライゼーションでサクサク理解
地政学の基礎概念として、ビジュアライゼーションがあります。
「すべての内容は地図とともに説明できる」という考え方です。
書店で歴史や経済の本を買ってみたものの「難解で理解できなかった」「文字だらけで読むのをやめてしまった」という経験はありませんか?
地政学では、必ず地図という視覚的な情報で諸国の関係を眺めます。
なので、文字情報だけでの勉強よりはるかに深く歴史や経済について理解できます。
「歴史ってこう学べばいいのか」と気づかせてもらえたのは、本書のおかげです。
今後の世界の動向が予測できる
地政学を学んだおかげで、「今後の米中関係はこうなる」「日本はこうなっていく」と予測できるようになりました。
今の先行き不透明な世界にあって、ある程度まで未来を予測できるのは強みです。
たしかに社会学や時事ニュースを追うだけでも予想は可能です。
しかし、「マクロな視点から将来に予測を立てる」というのは地政学の知識がなければかなり難しいと思います。
イマイチな点
読書案内が欲しい
「もっと学習したい」という人のために巻末に読書案内が欲しかったですね。
自分で探してもいいのですが、時間を節約する意味でもいくつか本が挙げてあると嬉しかったです。
参考文献が欲しい
Kindle版だけかもしれませんが、参考文献がありませんでした。
なので、参考文献があるとなおよかったですね。
本書から読書を広げるという意味でもぜひ掲載してほしかったです。
まとめ
かなりいい本でした。
わかりやすく簡潔で、楽しく読めました。
『地政学入門』のようなオカタイ学問書を読むよりなら、本書からスタートするのをおすすめします。