登録者が100万人を超える有名YouTubeチャンネル「バイリンガール英会話」で4ヶ月ぶりに動きがありました。
運営者のちか(Chika)さんが動画をアップしています。
ちかさん、お元気そうですね〜。
Contents
動画を投稿しなかった経緯
発端はコロナウイルス蔓延中にアップした以下の動画です。
コロナ第一波が世界中を襲っていた4月に「マレーシアから家族で帰国する」という報告動画を出し炎上しました。
上の動画に対しては様々な批判コメントがつきました。
「この時期に移動するとはどういうことだ!」というのが主な批判コメントの主張です。
それを受けてちかさんが投稿したレスポンス動画がこれ↓
「私たちは悪くない」というスタンスでの謝罪だったため、さらにコメント欄が炎上。
ちかさんは以降、動画の投稿をストップしていました。
さらに詳しい経緯
気になる方だけどうぞ。
表で失礼します。
年月日 | バイリンガールちかさんの動向 | コロナ関連の出来事 |
2019年11月末 | おさるさん(夫)、1歳の娘プリンさんを引き連れマレーシアへ | コロナウイルス発生 |
2020年2月末 | おさるさんの友人の結婚式、日本へ一時帰還 | ダイヤモンドプリンセス号コロナ騒動 |
2020年2月24日 | マレーシア自宅へ家族で移動 | 自粛(ライブ、卒業旅行など)の雰囲気 |
2020年3月18日 | マレーシア、ロックダウン | |
2020年4月4日 | マレーシアからの帰国報告、炎上 | |
2020年4月7日 | 炎上動画に対するアンサー動画、さらに炎上 | 緊急事態宣言(4月7日〜) |
2020年8月13日 | 活動再開動画、再び炎上 | GoToキャンペーン |
炎上ポイントとしては、
- コロナ下でStay Homeすべきなのに安易に移動
- コロナウイルスで逝去した志村けんさんをトークで軽々しく扱う
- 自粛の雰囲気が漂っていた2月にマレーシアに出国したのは疑問
- アンサー動画で「反対意見・否定的考えを持つ人はチャンネル登録を解除しろ」という挑発的な発言
- 真面目なアンサー動画で、おさるさんが猿のマスクを装着
- 1歳の子どもを連れて世界中飛び回るのは幼児虐待ではないか?
- 炎上した動画から批判コメントを削除
あたりですね。
活動再開動画に対する第一印象
前提として、私は「ちかさんが80%悪い」と思っています。
コロナ蔓延の4月に帰国するのはあまりに軽率。
医療関係者や航空関係者がコメント欄で怒っていた理由もよく分かります。
以上を踏まえて、活動再開動画に対してコメント。
おさるさんどこいったの?
批判とかではなくて、おさるさんがいないことが気になりました。
どこいったんでしょう?
動画を通して見えるちかさんのキモチ
やはりちかさんは「自分が悪い」とは思っていないようですね。
「(4月の動画のコメントに対して)攻撃的ものがたくさんあり」など、「コメントする側が悪い」という本音が隠しきれていません。
広告をつけるのはよくない
活動再開動画は、炎上した後の初めての動画。
なので、広告をつけるのは悪手です。

出典:HUNTER×HUNTER 25巻
視聴者側には、「炎上後の謝罪動画ではなく、お金儲けのための動画なのね」と思われてしまいますよ。
ちかさんの中では、「この動画は、活動再開動画であって謝罪動画ではない。これはポジティブな動画。だから広告をつけてOK」というロジックがあるかもしれません。
しかし、「(日本人が納得する)謝罪」という禊(みそぎ)を済ませなければ、さらなる炎上材料でしかありません。
文化差の問題
今回のちかさんの炎上には、日本と西洋の文化差が大きく関係しているように感じました。
ちかさんはアメリカ育ちなので、どちらかといえば西洋よりの考え方をお持ちです。
なので、炎上の際の責任の取り方が日本人とは違うのかも。
アメリカでの責任の取り方
2つの責任
欧米での責任の取り方というのは次の2つです。
- 「responsibility」:これから起こる(=未来)事柄や決定に対する責任の所在。
- 「accountability」:すでに起きた(=過去)決定や行為の結果に対する責任、またそれを説明する責任。
引用元:HUFFPOST
炎上後のアンサー動画や先日の活動再開の動画を見ていると、どうもこの2つを意識して動画を作成しているようです(特にaccountability)。
- どういう経緯で帰国に至ったのか(accountability)
- コロナウイルスに対する現状認識(accountability)
- 帰国に至った理由(accountability)
- 隔離生活やPCR検査について(responsibility)
- なぜ4ヶ月間活動休止したのか(accountability)
- なぜコメント欄を閉じたのか(accountability)
- 子ども(プリンさん)はどうなっているのか(accountability)
- 暴言コメントや誹謗中傷の責任の所在(responsibility)
などなど。
海外基準でいくと、わりと模範的な謝罪・弁解なのかも?
個人主義と自己決定
アメリカは日本以上に個人主義的です。
個人の自己決定も尊重されます。
他人の行動に対する彼らの方針は、主にrespectやunderstandで成り立ちます。
「私の考えはあなたとは違うけど、あなたの言うことは理解できる」という暗黙のルールがありますよね。
なので、説明責任を果たした上での「あえての帰国」は、アメリカ人相手ならそこまで問題にならないと思います。
ちかさん、日本人を知ろう
しかし、残念。
ちかさんがビジネスしている相手がアメリカ人ではなく、日本人なのです。
そして、日本人向けの責任の取り方は、アメリカ人向けのそれと異なります。
ちかさんは、日本人の性格を考えて動画を作るべきでした。
せっかくなので、日本人をざっくりとモデル化。
利他主義
「他人に迷惑をかけない」という利他的な考え方をもつのが日本人です。
反対に、利己的な人(ここでは「他人に迷惑をかける人=自己中」)には厳しいのも日本人の特徴。
もちろん、日本でも条件を満たせば利己的であることは許容されます。
その条件とは、「他人に迷惑をかけない範囲なら、何をしても自由」というもの。
これが日本人の利己主義です。
ちかさんの行動は家族を思ってのことです。しかし、日本人目線では自己中に見えます。
「他人に迷惑をかけない」という暗黙のルールを思いっきり破っているからです。
集団主義
最近の日本人は個人主義的になってきたと言われます。
しかし、欧米と比べればまだまだ集団主義が根強く残ります。
そして、日本の集団主義において重要なのが、「空気」という暗黙のルールに従うことです。
我々日本人は、「空気を読む」のに日々精神をすり減らしています。
残念ながら、そこにロジックは必要ありません。
「論理的な正しさ」や「客観的なデータ」が存在しても関係ないのです。
それよりも、非合理的な「空気」が優先されます。
日本では、「空気」の読み間違えは、どんなに正しくてもエラーです。
当時の「自粛」という「空気」の中では、ちかさんも自粛が正解でした。
本音と建前
日本人は本音と建前を使い分けます。
なので、ちかさんも動画投稿を工夫すればよかったと思います。
つまり、本音では「コロナで不安なので日本に帰国します」でOKです。
しかし、建前は「仕事のやむおえない事情で日本に帰国します」とか当たり障りのない理由にしておけばよかったのです。「嘘も方便」「嘘は世の宝」です。
ちかさんは、あまりにも正直に語り過ぎました。それだけ視聴者を信用していたのかもしれませんが……。
終わりに
ちかさんは、しっかりとした謝罪動画を出した方がいいのではないか?と思います。
とりあえず「言い訳なしの謝罪」をすれば日本人は水に流してくれるはずです。
ヒカルみたいに炎上から復活できるといいですね〜。