落合陽一の『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる 学ぶ人と育てる人のための教科書』を読みしました。
その本の中で、落合さんが高校時代に青春18きっぷで全都道府県を観て回ったと書いてあり驚愕。
高校生で全国を回ることのできる行動力にはもちろん驚いたのですが、それにも増して、高校生で47都道府県を巡ることのできるだけの財力と発想力に驚いたのです。
アルバイトでお金を貯めて実行したのかもしれませんが、大人でも簡単にはできないことをやっていますよね。
普通に考えたら、ご両親の援助や影響があったと見るのがよいでしょう。
落合陽一の父親は国際ジャーナリストの落合信彦です。
かなりの有名人で著作も多く、CM出演の経験もあります。
母親も会社経営をするほどの方で、かなりお金持ちな家柄と言ってもよいでしょう。
いわば「上流階級」と言っても差し支えない家庭です。
そんな家庭で育った方だからこそ、資金的なネックに怯えることもなく、高校時代に全都道府県を制覇するような挑戦ができたのかもしれません。
しかし、高校時代に「日本全国を制覇しよう」と考えたことがすごいですよね。
自分の高校時代のことを思い返してみると、せいぜい「隣の市まで行こう」ぐらいしか想像できませんでしたよ。
落合氏本人は学校で学んだ知識と実物を照らし合わせるためという認識でやっていたようですが・・・。
想像力は武器であるとよく言われますが、これは真実ですね。
何かを想像できなければ、「やってみよう」と考え計画を立てることはできないし、落合氏のように行動に移すこともできないですからね。
大人になった今の視点から過去を振り返ってみると、「過去に自分がやろうとしなかったこと」は「想像できなかったこと」であることが大半です。
子どものときは誰でもそうですが、視野が狭いゆえに何かを見落としているものです。
パズルのピースが欠けているといつまでも絵が完成することがないように、アイディアが一つ欠けているだけで、辿れるはずの道が塞がってしまいます。
それは今さら後悔してもどうしようもないことなのですが、今からでも「自分の行動範囲」という枠からはみ出して想像してみることで、今後は違う人生を歩めるのかもしれません。
現在メディアアーティスト・研究者として成功した落合陽一氏を見ていると、教育ということについても考えてしまいますね。
親や教育者の役割というのは、子どもが想像力を働かせられる環境やお金を提供してあげることであり、それ以上でもそれ以下でもないのかもしれません。