文字数という壁

ライターのお仕事は大変ですよね。何が大変ってクライアントのワガママを聞くのはもちろんのこと、指定された文字数を書くという基本的なところが大変です。
2000~3000字ならまだいいんですけど、5000字とか10000字になってくると、さすがにしんどくなってきますよね。
みなさん様々な方法で字数を稼いでいると思うのですが、今回は私がよくやる手法をシェアしたいと思います。
文字数を稼ぐ方法
1.ひらがなを使う
漢字で書いてもいいところを適宜ひらがなにすることで文字数を稼いでいます。意外と有効な方法です。
しかも、ひらがなにした方が読みやすくなる文章はたくさんあります。
- 予め対策する(6文字) → あらかじめ対策する(9文字)
- 一人一人(4文字) → 一人ひとり(5文字)
- 慮る(2文字) → おもんぱかる(6文字)
- 従って(3文字) → したがって(5文字)
読者は読みやすい、ライターは字数が稼げる。完全にWin-Winの関係です。
他にも漢字(熟語)が連続しそうなときは、ひらがなにしています。
適宜平仮名にして下さい → 適宜ひらがなにしてください
漢字とひらがなで読みやすさがかなり変わります。
2.カタカナを使う
書く内容や文脈にもよるんですが、カタカナで文字数を稼ぐこともできます。
- 解決(2文字) → ソリューション(7文字)
- 国際的(3文字) → インターナショナル(9文字)
- 仕事(2文字) → タスク(3文字)
- 顧客(2文字) → クライアント(6文字)
- 関わる(3文字) → コミットする(6文字)
- 企業(2文字) → スタートアップ(7文字)
IT系や語学、ライフハック系の文章と相性がいいですね。
3.括弧を多用する
括弧を利用すると「」で2文字分稼げます笑
括弧も先ほどのひらがなと同じで、うまく使ってあげると読みやすさを改善することができます。文中に会話を挿入するときや、括弧を入れると文章がわかりやすくなりそうなときは積極的に使っていきましょう。
4.具体化する
抽象的に書いた部分を具体的にしてあげると、文字数が稼げるし、わかりやすい文章になります。
※以下の例では半角数字を1文字としてカウントしています。
- かなり多くの観光客(9文字) → 年間100万人をこえる観光客(14文字)
- たくさんの川(6文字) → 県内を流れる14本の川(11文字)
- 多くのゴミ(5文字) → 町中から集められた120万トンのゴミ(18文字)
具体的に書くためにはリサーチが必要なので、そこが少し大変です。
指示語を具体化するのも役に立ちます。
- その場所(4文字) → 新宿駅南口のマクドナルド(12文字)
- このように(5文字) → 上で説明したやり方のとおり(13文字)
- その手法(4文字) → マーク・ザッカーバーグが行った手法(17文字)
レポートや論文なら指示語で書いた方がいいと思います。が、Webの記事を書くなら、指示語は適宜わかりやすい内容にしていきましょう。
5.別な言葉にする
慣用句やことわざをうまく使うと文字数が稼げます。
- 困窮する(4文字) → 首がまわらない(7文字)
- 彼にはかなわない(8文字) → 彼の足元にもおよばない(11文字)
- 裏切られる(5文字) → 飼い犬に手を噛まれる(10文字)
場合によっては2倍の文字数を稼げるのでおすすめです。ただし、自然な形で文章に組み込まなければならないので、スキルフルな技術です。下手にやると、ご年配の方が書いたような文章になります笑
6.分割する
与えられた文字数が5000字だとしたら、1000字の文章×5個と考えます。
次に、クライアントから与えられたテーマをもとにして、分割したそれぞれの文章に小テーマを与えます。
小テーマごとに完結させるイメージで文章を作っていきます。
イメージとしてはこんな感じです。
テーマ「犬の日常」(5000字)
①ごはんを食べる(1000字)
②散歩する(1000字)
③お昼寝する(1000字)
④毛づくろいする(1000字)
⑤自宅警備する(1000字)
分割するだけで心理的負担が減るのでおすすめです。
小テーマを与えることで、文章にもまとまりが出てくるので全体として仕上がったときも完成度を高くすることができます。
7.引用する
うまく引用をすると、それだけで数十から数百文字を稼ぐことができます。
引用は決して悪いものではなく、剽窃を避けるためにも必要なものです。積極的に利用してください。
ちなみに、ブロガーだとイケ〇ハヤ師匠はめっちゃ引用が上手いです。参考にしましょう。
8.具体例を挙げる
抽象的なことを書いたら、「例えば」ですぐ具体例を挟みます。具体例を用いると字数が稼げます。
例えば、次のように書きます。
登山時の靴は歩きやすいものを選びましょう。例えば、スニーカーやランニングシューズがオススメです。あるいは、専門店で販売している登山靴を用意しましょう。
「抽象文 → 『例えば』を使った具体例 → 抽象文」の流れで文章を書くと、かなり楽に文字数を稼げます。
「例えば」を使わないパターンもあります。
魚を釣るなら早朝だ。空が白んできた時間帯がベストだ。夏なら4時から5時ごろがよい。
「例えば」がないとリズムが作りやすいですね。
まとめ
かなり小賢しいテクニック集です(笑)
でも、真面目にやっていたら何時までも仕事が終わらないので、うまく手を抜いていきましょう。
コツとしては、あくまで「読みやすい文章になる」ときにテクニックを使うのがポイントです。
慣れれば無意識にテクニックを使うようになりますよ。
初心者ライターは練習してみてください。
