当てにならないチャートパターン
「あ、ペナントだー、これば得意パターンだから買っちゃえー」と思って買ってみたら一気に逆行したり、「長いヒゲがついたから、ダマシだろ」と思って身構えていたら、そのままヒゲの方向に飛んでいく。
まあ、よくあることですよね。
チャートパターンを覚えるのは重要なんですけど、だからと言って100パーセントパターン通りに動くかと言えばそうではありません。
見たことのあるチャートパターンは案外危ないです。
市場というのは1人の力をもったプレーヤーが参加してくるだけで、微妙に値動きの方向性を変化させていきます。
ですから、「丸っきり前回と同じパターン」というのはあり得ません。
こうした事情をちゃんと分かった上でパターンを適応しなければ、思わぬ場所で損失を被ってしまいます。
チャートパターンの誤差
そもそも、パターンというのは、罫線の引き方ひとつで変わることがあります。
125.55にラインを置く人もいれば、125.54にラインを置く人もいるのです。もし市場参加者に後者の人たちが多ければ、後者の価格が節目になり、市場は反応していきます。
このようにチャートパターンはあやふやなものです。なので、あまり当てにしない方がいいのです。
対策
それなら、どうすればチャートパターンに騙されなくなるのでしょうか?
対策としては直感に頼るのがいいと思います。直感というのは意外と信頼ができるので、「見たことがあるチャートパターンだけど『嫌な感じ』がする」「なんか変だな」と思ったら、トレードをしないのが正解です。3割は直感が外れるのですが、残りの7割は正解で、思ったとおり変な値動きになります。
ただし、初心者の直感はほぼ確実に外れるので、初心者はあくまで機械的にトレードをした方がよいでしょう。2年を過ぎたあたりから経験が蓄積され直感の精度が少しずつ上がってくるので、そのあたりを目安に直感をうまく利用してみるといいかもしれません。
値動きから心理を読む
チャートパターンを読み解くよりは、市場参加者の値動きから心理を読み解くことに集中した方が失敗を防げます。
参加者の思惑は確実にローソクやヒゲに現れてきますし、値動きやボラティリティにも何かしらの兆候があるはずです。
そういう動きをベースにして、オプションとしてチャートパターンを利用する、というのが鉄則です。
ここの順番を間違えなければ、「あれ、なんでパターン通りにトレードしているのに大損しているんだ?」という不可解な現象にさいなまれることも自然と無くなってきます。