投資と投機の違い
投資と投機の違いを即答できない人が多すぎます。
グレアムの『賢明なる投資家』なんか読むと書いてあるんですけどね。その辺の情報収集もせずにトレードをするというのは自殺行為な気がします。
ということで今回は簡単に投資と投機の違いを書いてみたいと思います。
投資
元本を守りながら長期保有を行い、投資対象の価値にかける行為が投資です。リスクを最小化しつつ行う複利運用が基本になります。
投機
元本をリスクにさらしつつ機に乗じて大きなリターン(=金)を得ようとする行為のことです。基本的には短期のトレードになります。
イメージがわきますか?
求める対象が違うんですよ。
投資の場合、お金ではなく価値が生み出されることに期待した行為です。手に入るお金はあくまで結果に過ぎません。
例えば、「成長したら私にお金を恵んで欲しい」と思って子育てしている親はほとんどいないと思います。将来、自分が育てた子どもが社会的に何か良い影響をもたらすことを望んで、教育や習い事にお金をかけている親が大半でしょう。この場合、親は子どもに対して「投資」をしています。
反対に、投機の場合は、求めるものはお金です。投機家たちはリターンを望んでトレードをします。モラルハザードが問題になることもありますが、マーケットの流動性を確保しているのもまた投機家たちなので、一概には悪とは言えません。
ちなみに、FXだから投機、株だから投資というわけではなく、FXでも投資になったり、株でも投機になったりします。
投資対象に対してどういうアプローチをかけるかによって投資か投機かは変わってきます。
投機≠ギャンブル
投機ってギャンブルのことでしょ? という人が多いのですが、全く別の行為です。
ギャンブルと投機の違いは何かというと、リスクと確率を勘定しているかどうかにあります。
ギャンブルはリスクを一切無視した行為です。一方で投機はリスクを熟知した行為です。また、ギャンブルには確率的思考は存在しませんが、投機には確率的思考が存在します。
パチンコ=ギャンブルと考えている人もいますが、これも違います。
人によってはギャンブルになりうるというだけの話であって、例えば、パチプロの人たちが行っているのは投機です。彼らは期待値をしっかりと計算していますからね。身近にパチプロの人がいたら、データを見せてもらうといいですよ。必ず何かしら記録をとっているはずです。
トレードは抽象的
ここまで読んでもらえればわかると思いますが、トレードはかなり抽象的な行為です。
実際にやっていることは「売る」「買う」「保留」の3択なんですけど、同じ行動であっても頭の中でどう考えているかによって、トレードの結果は変わってきます。
つまり、トレードの成否は思考に大きく左右されます。
別にバカでもトレードはできるんですが、優れたトレーダーには賢人が多いのも事実です。
例えば、ジョージソロスは哲学者になりたかったと公言しているくらい抽象的思考に秀でています。再帰性の理論も有名ですよね。また、バフェットも図書館の金融の本を読破してしまうほどの読書好きで知られています。
まとめ
投資と投機の違いを理解してトレードをしましょう。
ちなみに、「投資と投機の違いは何か?」という質問は、その人が本当にトレードをしている人かどうかの判別ツールとしても使えるのでオススメです笑。詐欺師に引っかからないようにしましょう。