労働

自営業者に労働法は適応されない

自営業≠従属労働

自営業者には労働法(労働基準法、労働組合法、男女雇用機会均等法、最低賃金法などなど…)は適応されません

知っていましたか? 私は知りませんでした。

 

労働法というのは、基本的に従属労働に携わる者を保護の対象としています。つまり、会社に雇用されている従業員が労働法の保護する対象ということです。

自営業者が行うのは企業に所属しないで行う独立労働ですから、必然的に労働法の庇護から外れてしまいます。

※参考までに、労働基準法では「労働者」は次のように定義されています。

第九条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

 

クラウドワークスとかランサーズって、下請けの下請けの下請けみたいな仕事をしている人たちが大勢いますよね。あそこで踏ん張っている人たちは、言い方が悪いですが「搾取」されています。

なんで最低賃金以下で働いているんだ? なんで運営はこの状況を放置しているんだ? と常々疑問を持っていたのですが、よく考えてみると、自営業者は労働法で定められている「労働者」ではないため何も問題はありません。

最低賃金以下で働いても、それは自営業者が同意してやっていることですからね。

10円の案件を嬉々として請けるライターもいますが、それだって誰も「やれ」と命令したわけではありません。

ですから、その人を「とんでもないマゾヒスト」と呼ぶことはできても「哀れな奴隷」とは呼べないのです。

 

2016年にこんなケースがありました。産経新聞の記事です。

 

ホストは店に雇われた労働者か自営業者か-。東京都内のホストクラブに在籍した男性が最低賃金以下で働かされたと訴えた裁判の判決で、東京地裁(吉田光寿裁判官)は25日、「ホストは独立して自分の才覚で接客し収入を上げており、店を利用した自営業者だ」と判断。その上で、店との雇用契約を認めず、賃金支払いを求めた男性の請求を退けた。

判決によると、男性は2004~14年、新宿・歌舞伎町のホストクラブで勤務。基本給は1日3千円だったが、客の指名がないと罰金と称して給与を減らされ、月に28日出勤で月給が9900円の時もあった。

判決は、この店ではホストの収入と勤務時間の長さに関連は少なく、衣装を自腹で準備することなどから「店の指揮命令は受けず、接客した対価を店から受け取っているだけだ」と指摘。男性の収入が少なかったことは「ホストの業務からすればやむを得ない」と述べた。

参考URL:https://www.sankei.com/affairs/news/160326/afr1603260006-n1.html

 

読み間違いでも引用ミスでもないですよ。月給で9900円です。

素人目線で見るとアンフェアな判決ですが、司法のプロが判断したのですから仕方ありません。

この例から学ぶべきは、「労働法で保護されないため、自営業者は何かあったとき非常に不利」ということです。何かあったときのための契約書の重要性がわかります。

 

自営業者<<<非正規雇用

法律から考えると、自営業者の立場は非正規雇用者よりも下です。

アルバイトをしている方が法律的には安全かつ安心です。

実際、司法でもこれは問題になっていて、「自営的就労は新たな非正規問題」という位置づけになっています。

 

「なんで会社に勤めてるの?」「早くフリーランスになりなよ」と勧めるブロガーは多いですが、法律まで込々で考えると安易な行動はとれませんね。

 

自営業と労働法の今後

前にこの記事で書きましたが、自営業者は日本でも増えつつあります。

今後自営業という働き方が当たり前になってくるわけです。

すると、自営業関連のトラブルも増えてくるでしょう。

当然、労働法で保護すべきなのでは? という声も出てきます。

 

でも、労働法で保護されたいなら会社員になればいいんです。

自営業者はそれが嫌で自営業をやっているのですから、基本的には「自分の身は自分で守る」という姿勢が必要です。

 

政府の自営業に関する法政策は、「セーフティネットは設けるが基本的には自助を促す」という方針です。

自分で何とかしろってことですから、法律に関する情報を得て自分が不利にならないように立ち回れない自営業者は、今後生き残っていくことは難しくなるでしょう。

 

ABOUT ME
てりたま
いつの間にかライターで生きるようになっていた人。真面目半分、不真面目半分で記事を書いてます。