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今はSTEAMの時代らしい

世界の理系トレンド

最近知ったのですが、STEAMという言葉があるそうです。主に教育業界で使われる用語で、これは以下の言葉の頭文字をとったものです。

S: SCIENCE(科学)
T: TECHNOLOGY(技術)
E: ENGINEERING(工学)
A: ART(芸術)
M: MATHMATICS(数学)

ようするに、教育業界では理系科目を重視しようという動きがあるのです。理系科目に力を入れるというのはもっともな話で、「AIに仕事を奪われる」とか「モノのインターネット」とか「フィンテック」とか騒がれる時代なので、これらに力を注ぐというのは当然のことだと思います。2020年度からは小学校でプログラミングが必修化されますし、STEAMについて学ぶことはこれからますます重要度を増していくでしょう。

私は文系の学部出身ですが、社会に出てみると理系の知識がないために苦労することがあります。理系の方は、物事を原理・原則から丁寧に考える習慣がついていますが、文系の私は何事であっても(悪い意味で)「ざっくりと感覚で」処理してしまいます。それは時には必要なのですが、物事をシンプルに把握するのとラフに把握する事の間にはやはり隔絶があります。これからは、文系の人にもある程度の理系の素養が求められるのではないかと思います。

しかし、そもそも「文系」「理系」のように「文理に分けて考える」というやり方が時代遅れなのかもしれません。かの天才数学者岡潔は、数学を農業に例え、仏教に傾倒していました。また、森博嗣のような工学博士が理系の教養を小説に転化している例もあります。ですから、「私は文系(理系)だ」などと考えず、興味関心のおもむくままに日々疑問に思ったことを調べてみる態度が重要かもしれません。

 

ARTの可能性

STEAMを観察していて面白いのが、項目の中にART(芸術)があるということ。ここで言うARTがどんなものなのかわかりませんが、ひとつだけ異質に見えてしまうのは私だけでしょうか?

STEM(ARTを除いた項目)に関してはどちらかというと、福沢諭吉が好みそうな「実学」の意味合いが強いと思います。工学にせよ数学にせよ合理性や論理性が重視されます。一方で、アートというのはどちらかというと非合理であったり非論理的な側面が強いです。もちろん、絵画などで、黄金比を取り入れた作品や(カンディンスキーのような)幾何学的な作品があることは知っています。しかし、それらの事実を踏まえてもやはりARTの本質はSTEMとは真逆のところにあると思うのです。

STEAMという言葉を初めて提唱した人が誰なのかわかりませんが、ARTを項目に入れたバランス感覚には先見の明があります。これから人工知能が発達してくれば、文字通り「機械的に」こなせる仕事はすべて機械に代替されるでしょう。また、合理的な処理というのはコンピュータが得意な分野です。ですから、これから人間に求められるものとして「非合理なもの」(つまりART)が強調されてくるのは、なんら不思議なことではありません。むしろ、非合理であったり非論理的なものを(理系的な知識を用いて)上手に表現できる人こそが、これからの時代に求められるのではないかと思います。

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てりたま
いつの間にかライターで生きるようになっていた人。真面目半分、不真面目半分で記事を書いてます。